TAKUMAからバトンタッチで柔術の魅力を伝えようと思います。
ブラジリアン柔術は20世紀前半に柔道家前田光世がブラジルに渡って伝えた柔道が彼の地で独自の発展を遂げた格闘技であります。

その結果今の寝技に特化したブラジリアン柔術の姿になったわけでありますが、

まず、特筆すべきなのは、ポジションにより攻守が目に見えて分かるということでしょうか。
通常柔術は、どちらかが寝た状態で守り（ガード）、もう一方は立った状態から攻める（パスガード）といった攻防になります。
それが他の格闘技では、どちらも同じ立っている状態で攻めて、それを凌ぎ攻め返し、そして守りといった攻防になり、なんとなくどちらが攻めてどちらが守っているかというのがわかる程度だが、柔術ではそれがポジションに出るので分かりやすい。
勿論寝ている（守っている）側は守るだけではなく、下からポジションの逆転（スイープ）を狙い、又は寝ている状態から直接極め（関節技もしくは絞め技）にいくのも可能だが、基本的には寝ている側、立っている側にはその立場では何を狙っていくのかというテーマがそれぞれにあります。
そして、ポジションが二つにはっきり分けられることから、どちらのポジションが得意かというのも人それぞれ出来てきたりするので、自分の得意なポジションを取れるかどうかというところでも戦略は大きく変わってきます。
そこが他の格闘技とは大きく異なるところではないでしょうか。

あとは、「寝る」と「立つ」という二つの状態があることで生まれるのが膨大な数の技（テクニック）です。

柔術には無限とも思われるような数の技が存在します。
これは他の格闘技のように相対する二人が立ったままの状態での攻防をするに限らないからこその結果だと思われます。

「立×立」、「立×寝」、「寝×寝」、その他にもどの程度立っているか、どの程度寝ているか、どんな立ち方をしているか、どんな寝方をしているか（立ち膝、半身、どちらの足を立て、どちらを寝かしているか等）というところでさらにパターンは増えるので、それに相関し技も増えてきます。
その結果技は何通りにも増え、技の精度等というところ以上にその技を知っているかどうかというところで対戦者間にはかなりの差ができてしまいます。
それによって、柔術は「格闘技のチェス」と言われる程「戦略的」な攻防になります。

長くなってしまいましたが、みなさん週①からブラジリアン柔術をはじめてみましょう！！

柔術クラスのインスタリクターは国内外で多数のタイトルを奪取しているインパクトBJJ代表でもある

ヨースキ・ストー先生です。優しくてわかりやすいクラスとなっております。